2012.01.20 初公開! 『へんなかお』作者、大森裕子さんの初期傑作絵本

2月号の「第4回MOE絵本屋さん大賞2011」で、『へんなかお』が4位にランクインした大森裕子さん。
誌面でもお話を聞かせて頂きましたが、そのインタビュー時に、素敵な作品を見せて頂きました。

撮影/黒澤義教
大森さんが幼稚園のときに自由帳に描いたという、鬼の絵本です。
鬼の頭の上にネズミが登場、なんか頭が重いぞ、誰かがおしっこをしたんじゃないか、
その犯人(ネズミ)を鬼が探す、というストーリー。
作者は幼稚園児なのに、もうお話仕立てになっているところがすごいです!
風が吹いて終わるラストに、「オチがないのは、きっと力尽きたんでしょうね」と笑う大森さん。
「どこだ」が「ど子だ」になっているのは、「裕子」の「子」なのだとか。
同じ構図でも、場面ごとに鬼が横向きになったり二人現れたり、ツノの色が違ったり。
ある場面は字だけだったりと、小さな大森画伯が、誰かにこの絵本を読んでほしいと、
読者を意識して工夫していることがわかります。
「芸大に入って、インスタレーションや空間芸術、アーティスティックな創作をするようになってから、
自分を見失いかけていたんです。無理して作品をつくることがきつくなって。
でも、三年生で版画科を選択したときに、向き合う対象が紙に限定されることがここちよくて。
自分はもともと絵を描くことが好きだったんだ、でっかいものや空間でなく、
一枚の手でさわれる紙に何か描くことが、純粋に好きだったんだ、と思い出して、救われたんですね。
それで、小さい頃からどんなふうに絵を描いてきたのか振り返りたくて、父母がとってくれていた
昔の作品をまとめてみたら、見れば見るほど、自分が絵を描くのが好きだったというのがわかって。
よし、こういう感じで行こう、と思えた。それが今の絵本の仕事につながっているんです」
違う方向の芸術を無理に続けていたら、途中でやめていたかもしれない、という大森さん。
小さい頃の自分に励まされて、道が見える。
私たちが今、大森さんの絵本を読めることに、この鬼たちも一役買っているんですね。
うれしいことです。

大好評の『へんなかお』は、シリーズ第二弾『へんなところ』が白泉社より発売中。
『へんなかお』誕生に一役買ったという大森家の次男君(詳しくは2月号に)から、
表紙とおそろいのサービスショット!
撮影/大森裕子
『へんなところ』発売直後に、みかんを見つけてこのポーズ。
そのときは写真を撮り損なった大森さん。
「もう一回やってくれたら、みかんたべていいよ」との言葉に、快諾してくれたそうです。

もぐもぐ......(笑)。
今年はシリーズ第三弾も発売予定です、どうぞお楽しみに!
(原)
大森裕子ホームページ いりたまごセバスチャン http://www.iri-seba.com/
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