- 2024.05.30
カラー原画など約250点がイギリスより初来日! 出版160周年記念「不思議の国のアリス展」愛知・松坂屋美術館で2024年8月3日(土)より開催
『不思議の国のアリス』挿絵 ハリー・シーカー/彩色(ジョン・テニエル原画)(1911年) © MPIL THE MACMILLAN ALICE™
『不思議の国のアリス(Alice's Adventures in Wonderland)』は1862年、イギリス・オックスフォード大学の数学講師ルイス・キャロル(本名チャールズ・ラトウィッジ・ドッドソン)が、テムズ川で一緒に舟遊びをしていたリデル家の三姉妹(次女アリス)に即興で語ったお話がもとになっています。
2年後の1864年、ルイス・キャロルはそのお話を清書し、自身による挿絵を添えた世界で1冊の本『地下の国のアリス(Alice's Adventure Under Ground)』をリデル家の次女アリスにプレゼントします。これが『不思議の国のアリス』の原型です。
その後、挿絵を著名な風刺挿絵画家のジョン・テニエルに依頼し、『不思議の国のアリス』は1865年にイギリス・ロンドンにあるマクミラン社から出版されました。ルイス・キャロルのイラストをもとに描かれたテニエルの挿絵は、現在の「アリス」のイメージをかたちづくりました。
1911年にはハリー・シーカーがテニエルの挿絵の一部を彩色。青いドレス、白いエプロン、金髪、青いリボンというアリス像がここで確立します。その後、1927年にジョン・マックファーレン、1995年にディズ・ウォリスにより『不思議の国のアリス』と『鏡の国のアリス』の挿絵がすべて彩色されました。
「不思議の国のアリス展」では、マクミラン社が有するハリー・シーカー、ジョン・マックファーレン、ディズ・ウォリスの『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』のカラー原画などが日本ではじめて展示されます。さらにルイス・キャロルの関連資料、『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』の貴重な書籍や彩色された原画、再プリントされた版画などから、「アリス」の世界の全貌を明らかにする展覧会です。
「不思議の国のアリス」のカラー原画など約250点が日本初公開!
ハリー・シーカー、ジョン・マックファーレン、ディズ・ウォリスの『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』のカラー原画などを日本で初展示。ルイス・キャロルがアリス・リデルにプレゼントした 『地下の国のアリス』の復刻版、『不思議の国のアリス』のオリジナル木版から再プリントしたジョン・テニエルの挿絵集、またルイス・キャロルの貴重な資料も展示されます。
『鏡の国のアリス』挿絵 ジョン・テニエル/画(1988年 再プリント版画) © MPIL THE MACMILLAN ALICE™
『鏡の国のアリス』挿絵 ジョン・テニエル/画(リトル・フォークス版)(1907年) © MPIL THE MACMILLAN ALICE™
『不思議の国のアリス』のはじまりの挿絵から最近のものまで、約160年にわたる挿絵の変遷を、原画で照らし合わせることができる貴重な機会です(一部の原画となります) 。
左/『不思議の国のアリス』挿絵 ジョン・テニエル/画(1988年 再プリント版画)、中央/『不思議の国のアリス』挿絵 ジョン・テニエル/画(リトル・フォークス版)(1907年)、 『不思議の国のアリス』挿絵 ハリー・シーカー/彩色(ジョン・テニエル原画)(1911年) © MPIL THE MACMILLAN ALICE™
『鏡の国のアリス』挿絵 ハリー・シーカー/彩色(ジョン・テニエル原画)(1911年) © MPIL THE MACMILLAN ALICE™
『不思議の国のアリス』挿絵 ハリー・シーカー/彩色(ジョン・テニエル原画)(1911年) © MPIL THE MACMILLAN ALICE™
『不思議の国のアリス』口絵 ジョン・マックファーレン/画(ジョン・テニエル原画)(1927年) © MPIL THE MACMILLAN ALICE™
貴重な原画・再プリント版画には、河合祥一郎さんによる『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』の訳文が添えられ、物語を知らない方も楽しめる展示になっています。
『不思議の国のアリス』挿絵 ディズ・ウォリス/彩色(ジョン・テニエル原画)(1995年) © MPIL THE MACMILLAN ALICE™
『鏡の国のアリス』挿絵 ディズ・ウォリス/彩色(ジョン・テニエル原画)(1995年) © MPIL THE MACMILLAN ALICE™
バックナンバー発売中の「MOE」2024年5月号は「不思議の国のアリス展」開催にあわせ、アリスの世界を大特集。展覧会で観ることができる鮮やかなマクミラン・アリスのイラストを紹介しながら、物語の中に隠された奇想天外な謎を紐解きます。展覧会をより深く楽しめる特集号、ぜひ合わせてご覧ください。
© MPIL THE MACMILLAN ALICE™
Profile
ルイス・キャロル Lewis Carroll 1832~1898
1832年イギリス・チェシャー州生まれ、本名チャールズ・ラトウィッジ・ドッドソン。1851年イギリス・オックスフォード大学クライスト・チャーチ学寮に入寮。卒業後はクライスト・チャーチで数学教師を務め、学寮長の娘であるアリス・リデルに出会う。1862年、リデル家の三姉妹と舟遊びに出た際に即興で語ったお話をもとに、1864年に手製の直筆本『地下の国のアリス』をアリス・リデルに贈り、1865年『不思議の国のアリス』として出版。その後も数学教師を続けながら1871年に『鏡の国のアリス』を刊行した。1898年没。
© MPIL THE MACMILLAN ALICE™
出版160周年記念
「不思議の国のアリス展」
2024年8月3日(土)〜9月21日(土) 会期中無休
松坂屋美術館
愛知県名古屋市中区栄3-16-1 松坂屋名古屋店 南館7階
営業時間/10時~18時 ※入館は閉館30分前まで
入場料〈税込〉/一般1,500円(1,300円)/高・大生1200円(1,000円)/小・中学生700円(500円)/未就学児以下無料
※( )内は前売・優待料金 ※障害者手帳、小児慢性疾患手帳、被爆者健康手帳、特定疾患医療受給者証をお持ちの方は、ご本人とお付添の方1名様まで無料でご入館いただけます。なお、身体障害者用スマホ手帳(ミライロID)のご提示についても同様となります。 松坂屋の各種ご優待の案内に関しては、松坂屋美術館HPにてご確認ください。