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2022.04.09

ふつうの展覧会なわけないでしょう「ヨシタケシンスケ展かもしれない」レポート

いまや新作を発表するたびにベストセラーを記録する絵本界のスーパースター、ヨシタケシンスケさん。
4月9日(土)より東京・世田谷文学館にて、ついに「ヨシタケシンスケ展かもしれない」がスタートしました!
「ヨシタケシンスケ初の大規模な展覧会らしいよ」
「『かもしれない』って何?」
「それってホントに展覧会なの??」
そんなギモンが頭をよぎったあなたのために、MOEが会場の様子をいち早くレポートします!
 

 
編集協力/木村帆乃 撮影/黒澤義教
 
 
 ふつうの展覧会なわけないでしょう

 

一般的に、絵本作家の展覧会といえば原画を鑑賞するもの。でも「ヨシタケシンスケ展かもしれない」には、そんな既成概念は通用しません。
ヨシタケさん自らアイディアを出しまくり、展示にふかーく携わったとなれば、これはもう百聞は一見にしかず。

期待に胸を膨らませて会場に入ると、まずはダンボールでつくられた展覧会場が。
いかにも手づくりな雰囲気が、なんともほほえましい風情を醸しだしていますが、これってメインビジュアルに載ってるアレじゃないですか!

 

MOEレポート ヨシタケシンスケ展かもしれない

ヨシタケシンスケ展かもしれない メインビジュアル
「ヨシタケシンスケ展かもしれない」のイメージ ©Shinsuke Yoshitake
 

メインビジュアルを再現するため、ヨシタケさんに座ってもらいました。

ダンボールをくりぬいた小さな扉に「いりぐち」と書いてあり、この中に「ヨシタケシンスケのすべて」が詰まっていると思ったら、ちょっとゾクゾクしちゃいます。
ガリバートンネルで小さくなって、ダンボールの中に入った先がこの会場につながっている……そんな空間の歪みを疑似体験できるような導入部です。
ああ、「ヨシタケシンスケ展かもしれない」に来たんだなあ、という感慨がひしひしと襲ってきます。


 

 圧巻! 2000点を越えるスケッチ

 

壁一面にどーん! と並んだ小さなスケッチの数々。実はこれ、ヨシタケさんがいつも持ち歩いている手帳の実寸大の複製原画なのです。
 

MOEレポート ヨシタケシンスケ展かもしれない
 

思いついたことや考えたことを、その場でスケッチする習慣があるヨシタケさん。ここに書き留めた小さなアイディアが、絵本に発展することも少なくありません。
ヨシタケさんの発想の源や、深層心理が見え隠れしているかも……。
一枚一枚じっくり読んでいると、あっという間に時間が過ぎてしまいます。
 

MOEレポート ヨシタケシンスケ展かもしれない
 

やがて絵本の種が実を結び、後に原画として完成することになります。

 

MOEレポート ヨシタケシンスケ展かもしれない
『ものは言いよう』(白泉社刊)の原画。
 

 

 会場から悲鳴が聞こえる!?


ヨシタケさんは絵本を出版する以前から、造形作家やイラストレーターとして活躍してきました。
会場には、過去に制作した立体作品の展示や、本展のためにつくられた来館者参加型のアトラクションもあります。
 

MOEレポート ヨシタケシンスケ展かもしれない
 

学生時代に制作した「カブリモノシリーズ」と題した造形作品。
クスッと笑える不思議なコンセプトは、現在のヨシタケさんにそのまま繋がるものが。

また、「会場から悲鳴が聞こえるようにしたかった」と語るヨシタケさん。
会場には、大人も子どももみんながいっしょになって楽しめる工夫がたくさんあるのです。
 

MOEレポート ヨシタケシンスケ展かもしれない
 

本展のためのアトラクション「じごくのトゲトゲイス」と「てんごくのふかふかみち」。
ぜひトゲトゲのイスに座って、苦悶の悲鳴をあげてくださいね(感染対策は万全に!)。
 

MOEレポート ヨシタケシンスケ展かもしれない
 

会場1階には、最新作『かみはこんなに くちゃくちゃだけど』(白泉社刊)の顔ハメもあります。
ぜひ思い出の1枚をどうぞ!

 

 すみずみまで見逃せない!
 
 

むき出しの木材や、ジップロック、フセン、スタンプなどを使った会場は、入り口の「ダンボール会場」と響きあうように、手づくり感が満載。
あちこちにペタペタ貼られた黄色いフセンは、ヨシタケさんの描きおろしコメントです。
 

MOEレポート ヨシタケシンスケ展かもしれない
 

オープン当日の朝まで描いていたという、ライブ感あふれるフセン。


板と板のスキマや小さなスペースにも、ヨシタケさんの私物コレクションが。
かくれんぼみたいなさりげないしかけで、すみずみまで見逃すことはできません。
 

MOEレポート ヨシタケシンスケ展かもしれない
 

 

 図録は「あったかもしれない展覧会」の記録
 


『ヨシタケシンスケ展かもしれない 公式図録 こっちだったかもしれない』(白泉社刊)は、ヨシタケさんが大好きだという「ちっちゃくて分厚い本」に。496ページもの大ボリュームにクロス装、金の箔押しというゴージャスな佇まい。
 

MOEレポート ヨシタケシンスケ展かもしれない
 

アイディアスケッチや原画、私物コレクションの他、ヨシタケさんが「展覧会のために考えたけどボツになってしまった」大量の構想メモもたっぷり収録。図録でしか読めないコンテンツで構成されたスペシャル仕様になっています。
 

 
 気になる展覧会限定グッズもチラリ
 


今日という1日の記念に、おみやげを持ち帰りたいのが人の心。
ヨシタケさんは、限定グッズのためにオリジナルイラストをたくさん描きおろしました。絵本とはまたちがった楽しみがあるのも、ファンにはたまりません。
 

MOEレポート ヨシタケシンスケ展かもしれない

 

 
 「ヨシタケシンスケ展かもしれない」の魅力
 
 

会場を後にする頃には、ヨシタケさんの「頭の中=スケッチやメモなど」と「頭の外=絵本やグッズ」の関係がぼんやりと浮かび上がってくるような気持ちに。

「かもしれない」の可能性がどんどん広がり、ヨシタケさんの驚異の想像力に驚かされると同時に、自分の未来にもちょっぴりわくわくするすることができるのが「ヨシタケシンスケ展かもしれない」なのかもしれない……。
訪れた人みんなを笑顔にしてくれる、ヨシタケシンスケさんからのプレゼントのような素敵な展覧会です。
 

MOEレポート ヨシタケシンスケ展かもしれない
 

 

なお、現在発売中のMOE5月号でも「ヨシタケシンスケ展かもしれない」の魅力を徹底解剖!
展覧会のために描きおろした作品や構想メモの他、ヨシタケさんの創作にまつわる貴重なロングインタビューをお届けしています。
ぜひ、本展の予習&復習にご活用ください!

 

「ヨシタケシンスケ展かもしれない」開催概要、巡回予定

 

東京 2022年4月9日(土)~7月3日(日)  ※日時指定制
世田谷文学館 2階展示室
東京都世田谷区南烏山1-10-10
TEL. 03-5374-9111
開館時間/10時〜18時 ※展覧会入場、ミュージアムショップの営業は17時半まで
休館日/毎週月曜日
料金/一般1000 (800)円、65歳以上・高大生600 (480)円、小中生300 (240)円、障害者手帳をお持ちの方 500(400)円(ただし大学生以下は無料)
※( )内は団体割引と「せたがやアーツカード」割引料金

主催/公益財団法人せたがや文化財団 世田谷文学館、朝日新聞社、白泉社
協力/アリス館、PHP研究所、ブロンズ新社、ポプラ社
後援/世田谷区、世田谷区教育委員会
●グラフィックデザイン/大島依提亜 会場構成/五十嵐瑠衣


【チケット販売情報】
本展では混雑緩和のため、日時指定券のご購入をお願いしております。 詳細はオンラインチケットサイトをご覧ください。https://e-tix.jp/setabun/
●未就学児はご予約の必要はありません。
●当日券の予定枚数が終了している場合はご入場いただけません。
●お電話でのご予約は受け付けておりません。
●週末・祝休日・会期末は混雑が予想されます。平日、会期前半のご来場をお勧めいたします。

【ご来館にあたって】
●新型コロナウィルス感染症拡大防止のため、ご入館時にマスク着用と検温等のご協力をお願いしております。
●駐車場は利用台数が限られます。公共交通機関のご利用をお願いします。
●展覧会の会期および内容が、急遽変更や中止になる場合があります。ご来館前に世田谷文学館のウェブサイトをご確認ください。


兵庫 2022年7月15日(金)~8月28日(日)
市立伊丹ミュージアム
兵庫県伊丹市宮ノ前2-5-20

広島 2022年9月23日(金・祝)~11月20日(日)
ひろしま美術館
広島県広島市中区基町3-2 中央公園内

愛知 2022年12月10日(土)~2023年1月15日(日)
松坂屋美術館
愛知県名古屋市中区栄3-16-1 松坂屋名古屋店 南館7階


その後、全国を巡回予定(会期は変更の可能性があります)。

「ヨシタケシンスケ展かもしれない」公式ウェブサイト
https://yoshitake-ten.exhibit.jp/

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